いい会社だけど辞めたいと感じることはあるでしょう。
いい会社で働いていれば、居心地もよく、安心した毎日を過ごすことができるでしょう。
しかし、世間一般で呼ばれる「いい会社」が必ずしも、あなたに合っているかどうかは別の問題です。
やりたい仕事ができなかったり、社風や働き方が合わないと感じる人もいると思います。
私はこれまで人事の仕事を10年以上経験し、様々な採用、退職者と関わってきました。
また、新卒で入社した東証一部上場の企業を辞めて転職した経験があります。
人事担当者としての経験と、いい会社を辞めて転職した経験をもとに、
いい会社だけど辞めたい時の対処法をご紹介しようと思います。
この記事では、以下のような悩みを抱えているひとに参考になると思います。
・いい会社だけど辞めたいと悩んでいる人
・いい会社だけど、辞めて後悔することがないか、不安に感じている人
・いい会社を辞めた人の経験談を聞きたい人
それでは、悩みや不安について、下記にて一つ一つ紹介していきます。
いい会社だけど辞めてもいいの?
結論から言えば、いい会社であっても辞めてOKです。
その理由は下記のとおりです。
・「いい会社」=「あなたが働きたい会社」とは限らないから
・いい会社だけど、仕事の悩みは存在するから
・完璧な会社はないから
・他に魅力的な会社があれば転職すべきだから
・いい会社だけど辞めたいと考えている人は多いから
いい会社だけど、人それぞれ求めているものや、好みがあります。
働き方や仕事内容、人間関係、社風などは人によって合う、合わないが異なりますからね。
一般的な、「いい会社」と言えば、ホワイト企業をイメージするでしょう。
そして以下のような特徴があるのも、いい会社の条件だと思います。
◎給料が高い
◎残業が少ない
◎休みが多い
◎常識的な人が多い
◎社内の制度が充実している
確かに、上記のような職場であれば、ストレスも少なく、快適に働けるのは間違いありません。
しかし、多忙でも専門的なスキル学びたい人や、給料が少なくても簡単な仕事が良いと思う人もいるでしょう。
要は、世間一般的に認知されている「いい会社」が、全ての人にとって働きたい職場であるわけではないのです。
そのため、あなたにとって、希望する働き方ができないのであれば、いい会社だけど辞めて問題ありません。
いい会社だけど辞めたい理由
次に、いい会社だけど辞めたいと思う理由を紹介します。
いい会社だけど辞めたい人の特徴として、以下の理由が挙げられます。
・希望するキャリアに就けない時
➡管理職のポジションが空いていなかったり、競争に負けそうな時
・他にやりたい仕事が見つかった時
➡今の会社では手に入らない経験や専門性、スキルがあるケース
・人間関係や体調の問題
➡どれだけいい会社でも、人間関係に悩みますし、体調を壊すことはあります
・プライベートとのバランス
➡プライベートを充実させるため、在宅勤務や短時間労働したい場合
・さらにレベルアップを目指す時
➡もっと好待遇の会社へ転職する人は多い
以上のように、ネガティブな理由もあれば、ポジティブな理由もあります。
いい会社だけど、希望する働き方が全て実現するわけではありません。
確かに、70%くらいの満足度を体感することはできますが、それでも不満や悩みは出るものです。
何となく、いい会社で働けていることに満足している人にとっては辞める理由はないかもしれません。
しかし、こだわりや自分の軸を持っている人にとって、辞めたい気持ちは当然だと思います。
あなたと同じように、上記のような理由で、いい会社だけど辞めたいと考える人は大勢います。
あなただけが特殊な考え方をしているわけではなりので、安心してください。
いい会社だけど辞めたい時に注意すべきこと
いい会社だけど辞めたいと思うことは、問題ありません。
しかし、辞めたいからといって、何も考えずに辞めてしまうと後悔することになります。
辞める前に注意すべきことは下記のとおりです。
・辞めたい理由を明確にする
➡何となく辞めるのはNG、他にやりたいことがある場合やキャリアのためならOK
・他社で働いている人の話を聞いてみる
➡今の会社がどれだけ、いい会社なのか、他人の意見を参考に比較してみよう
・辞める以外の選択肢を考えてみる
➡部署異動で解決できないか?上司に相談することで悩みが解消されないか?
・転職して後悔する可能性があることを覚悟しておく
➡いい会社を辞めることは、デメリットもあるものです
・必ず転職先を確保してから辞める
➡無職になってからの転職活動は不利になりますし、焦りや不安が襲ってきます
いい会社であることを自覚するのは難しいですがが、職場環境を世間一般と比較しておくことは重要です。
その際、他社で働いている友人に聞くのがベストですが、転職エージェントを活用するのもOKです。
また、辞めたい気持ちが先行して、冷静さを失っているなら一旦、落ち着きましょう。
辞めたい理由を整理するとともに、本当に辞めることでしか解決できないのか、考えましょう。
そして、会社をやめれば、どんな人でも多少の後悔をするものです。
これは人間である以上、避けられません。
いい会社であろうが、なかろうが、転職することで、失うものがあることを自覚しましょう。
少なくとも、辞めたい気持ちだけで行動するのはリスクが多すぎますね。
いい会社だけど辞めたい時の対策
いい会社だけど辞めたい時の具体的な対策法について紹介します。
どうしても会社を辞めたい時、以下の行動を取ることをオススメします。
・部署異動の可能性を探る
➡上司に相談し、異動願いを申し出る
・休暇を取得するなど思いっきりリフレッシュする
➡精神的な疲れやストレスを軽減。場合によっては、休職することも検討
・転職活動を始める
➡採用内定が出れば、転職するかどうか最終判断すればOK
上記の行動を全て、同時並行でやってみるのがオススメです。
そして、上記行動で悩みや問題が解決されれば、いい会社を辞めなくて済むからです。
部署異動が叶えば、仕事内容や人間関係も変えることができます。
そして限界を向かえる間に休暇を取ることでバランスを維持するのも重要です。
限界を向かえたなら、休職することで体調を整えることもできます。
転職活動を進めておくのは、視野が広がり、今の会社を続ける意欲が湧いてくる可能性があるからです。
もちろん、いつでも転職できる状態にしておくことが大事であるのも大きな理由です。
その上で、いい会社だけど辞めたいと思うのであれば、転職すればOKです。
いい会社だけど辞めるメリット
いい会社を辞めるには勇気が必要ですし、後悔したくない気持ちでいっぱいですよね。
しかし、いい会社だけど辞めることにメリットもあります。
そんなメリットを下記の通り紹介します。
・新しい気づきや発見が大きい
➡転職して色んな職場を経験することで、人間的に大きく成長できます
・大企業で働くことが全てではないことを知る
➡価値観が代わり、固定概念がなくなり、視野が広がる
・どんな会社にも一長一短が存在することに気付く
➡どんな会社にも「良い部分」と「悪い部分」があります
転職を経験することで、人間的な成長が期待できますし、考え方が柔軟にもなります。
特に、いい会社から転職すれば、今までとは違う文化や仕事風景に戸惑うこともあるでしょう。
しかし、それはあなたの人生にとってはプラスの経験になります。
また大企業にも欠点はありますし、完璧な会社など存在しません。
転職し、比較することで自分にとって良い部分と良くない部分を体感することもできますからね。
いい会社で働いていては、気づけないことや学べないことはたくさんあります。
いい会社を辞めれば苦労も多く、不便を感じるかもしれませんが、人間性やスキル向上が期待できるでしょう。
いい会社だけど辞めるデメリット
逆に、いい会社だけど辞めるデメリットを紹介します。
いい会社を辞めることでどんなデメリットがあるのか、事前に確認しておきましょう。
・職場環境に苦労する可能性がある
➡大手企業や優良企業の恵まれた環境とのギャップに戸惑うかもしれません
・企業ブランドがなくなる
➡社会的信用や、他人からの評価などが、失われてしまう可能性がある
・常に「いい会社」と「今の会社」を比較してしまう
➡前の会社が、いい会社であればあるほど、比較して後悔する可能性があります
いい会社と比較した時に、労働時間や業務量などが悪化し、後悔する可能性はあるでしょう。
また、研修制度や福利厚生なども充実していない可能性もあります。
一般的に、いい会社を辞めれば「なぜ辞めたの?」と周囲から不思議に思われるでしょう。
辞めてはじめて、大手企業で働いていたメリットを実感するものです。
そして、い会社での働きに慣れてしまった人は、転職することで常に比較し、後悔してしまいます。
「前の会社はもっと良かった」という感情を抱いてしまい、プライドが邪魔してしまうこともあるでしょう。
いい会社だけど辞めた実体験と感想
私自身、いい会社だけど、その会社を辞めて転職した経験があります。
上場企業に入社し、7年程程度は人事関係の仕事をしていました。
世間体も良かったですし、将来性や福利厚生なども不自由のない、いい会社であったことは間違いありません。
しかし、いい会社であってにも関わらず、仕事を辞めて転職をしました。
転職理由は、地元に帰りたかったことや、一度は転職してみたかったからです。
そんな実体験をもとに、いい会社を辞めた今だからこそ、思える感想を紹介しようと思います。
私が感じた、いい会社を辞めて感じた本音は、下記のとおりです。
・いい会社は平均点が高い
➡逆に言えば、特徴は少ないかもれいない
・人によって、いい会社の定義は違う
➡面白さ、魅力、希望するものは人によって違います
・大手の企業=いい会社とは限らない
➡上場しているような会社でも、長時間残業やハラスメントはあります
・上司や同僚が良い人であれば、いい会社でなくても、ラッキー
➡結局は人間関係が重要。大手企業だからといって、人間関係が良好とは限らない
・いい会社に居続けれいるほど、抜け出せなくなる
➡ベタランになればなるほど、行動できなくなります
・いい会社での成長には限界がある
➡苦労や失敗を重ねられる環境の方が、個人の能力は向上します
結論からいえば、いい会社を辞めたとしても、「後悔はあまりしない」ということです。
重要なのは、いい会社を辞めても、いい会社に転職すればいいのです。
そして、いい会社とは、必ずしも大手企業ではないということです。
あなたがやりたいことや、希望する働き方、最低限のコンプライアンスが守られているなど、
人それぞれによって、いい会社の定義は異なります。
世間的に評価されいている会社や、評判などに惑わされないことが大切だと思います。
ですので、いい会社だけど辞めたいのであれば、ぜひ行動することをオススメします。
「いい会社」=「あなたが働きたい会社」ではない
以上、いい会社だけど辞めたい時の対策について紹介しました。
繰り返しになりますが、いい会社で働くことが、幸せとは限りません。
多くの人にとっては、働きやすい会社かもしれませんが、あなたには合わない会社である可能性もあります。
結局、「あなたが何をしたいのか?」によって、いい会社の定義は変わります。
もちろん、長時間労働やコンプライアンスが守られていないようなブラック企業はさけるべきです。
しかし働き方改革が進み、コンプライアンスが重視されている昨今、法令順守の企業は増えています。
「とりあえず評判のいい会社で働く」という考えは、思考停止になっている可能性があります。
明らかなブラック企業は避けつつも、あなたが働きたい会社、希望が叶う会社で働くべきです。
世間の評価や、他人の評判よりも、あなたが何をしたいのか、を優先させましょう。
世間的に評価のいい会社を辞めたいなら、辞めて問題ありません。
いくらでも、いい会社は世の中に存在しますし、いくらでも転職をすればいいのです。
今、いい会社だけど辞めたいと考えいている人は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
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