ブラック企業から転職したいと考えている人は多いでしょう。
長時間残業やコンプラ違反を繰り返しているような会社で働き続けたくはないですよね。
しかし、退職を申し出しづらいし、転職へのやる気が出ない人もいるでしょう。
結論から言えば、ブラック企業で働いている人は、早く転職すべきです。
このままブラック企業で消耗し続けるのは、身体的にも、精神的にも、社会的にもデメリットしかありません。
私はこれまで人事部の仕事を10年以上経験し、様々な転職者と携わってきました。
そんな経験から、ブラック企業から転職したい時の対処法を紹介しようと思います。
この記事では以下の悩みを抱えている人の参考になれば幸いです。
・ブラック企業から早く転職したい
・ブラック企業で毎日辛い思いをしている
・ブラック企業を辞めたいけれど、勇気が出ない
ブラック企業から転職したい時のチェック項目
ブラック企業から転職する際に、ブラック企業であるかどうかの確認項目を紹介します。
ブラック企業であるかどうかは、下記の項目で確認してください。
・違法な長時間残業が常態化している
➡常に残業ばかりで、定時に帰れない
・賃金が安く、サービス残業が強要される
➡どれだけ働いても給料が上がらず、残業代が出ない
・管理職のハラスメントや理不尽な要求が当たり前
➡職場に怒号が飛び交っている
・急に会社に来なくなる人が多い
➡精神的に追い詰められすぎて、バックレる人が多い
・経営層の様子がおかしい
➡一般的な考えや常識が通じない経営陣が多い
上記の項目に当てはまる数が多ければ、ブラック企業の可能性も高くなります。
働き方改革が進んでいる昨今、長時間労働やサービス残業などは規制の対象ですし、ハラスメントなども厳しく取り締まる会社が多いです。そんな中、コンプラを無視している企業は、明らかにヤバいですからね。
また、急に会社に来なくなり、そのまま退職する人が多かったり、メンタルを病んで休む人が多い職場も危険です。退職者や休職者が多い会社もブラックな職場の可能性が高いですね。
そして、経営層を含めて、従業員の言動や人間性に問題があるケースも、ブラック企業を疑いましょう。常識が通じず、ブラックな職場に洗脳されてしまい、常識的な判断や思考ができない人が多いでしょう。
ブラック企業に転職しないためのポイント
転職時にブラック企業であるかどうかを見抜くポイントを紹介します。
ブラック企業に、再度、転職してしまわないためにも以下のポイントを確認しましょう。
・求人内容に違和感がある
➡給料が高過ぎる、常に募集している、仕事内容が不明瞭
・面接官の様子がおかしい
➡質問内容に違和感を感じたり、態度が悪い場合は要注意
・社内の様子がおかしい(面接時に確認する)
➡怒号が飛び交っていたり、社員が死にそうな顔をしている場合は要注意
・簡単に内定が出る
➡その場で内定が出たり、面接が適当な場合は要注意
・休日や深夜に電話してみたり、会社の前まで行ってみる
➡普通に仕事をしているようなら、休日出勤や残業が多いことが想定される
まずは、求人内容や面接での様子で判断しましょう。明らかに違和感を感じたり、様子がおかしい場合は、ブラック企業を疑いましょう。特に社員の見た目や態度、言動は注意深く観察しておくと良いでしょう。
また何かをごまかしたり、曖昧な返答をする場合も、何かを隠している可能性が高いでしょう。良い事しか言わなかったり、とにかく採用させようとするような企業も、怪しいので、要注意です。
なお、ネットの情報を鵜呑みにするのは避けましょう。大抵の場合、元社員が悪く言っているケースもあり、ブラック企業でもないのに、悪い評判を書き込んでいるケースもあります。
もし、確認するのであれば、自分の目で確認するのが良いでしょう。
ブラック企業ではなく、ブラック上司の可能性も
なお、今働いている職場がブラックな環境であっても、ブラック企業ではない可能性があります。
それは、ブラック上司の存在です。
会社自体はホワイト企業であっても、ブラックな上司の場合、上記で紹介したようなハラスメントやコンプラ違反が行われます。
会社は普通なのに、ブラック上司である職場の見分け方は以下の通りです。
・自分の部署だけ長時間労働やコンプラ違反が常態化している
➡他の部署がホワイトな環境であるならば、ブラック上司の可能性大です
・自分の部署だけ、人が辞めたり、休職する人が多い
➡次々にメンタルを病んだり、退職するならば、上司に問題があるでしょう
・他の部署の人から心配されたり同情される
➡他部署からすれば、あなたの職場環境がブラックに見えるからです
共通しているのは、他部署と比較して、あなたの部署だけがブラックな職場環境ということです。サービス残業を強要されたり、休日が取りにくい場合、上司の責任ですからね。
上司のマネジメント次第では、働きやすい職場にもなりますし、逆に働くにくい職場にもなります。またパワハラや理不尽な要求を繰り返す上司も、ブラック上司です。
ホワイト企業なのに、上司だけに問題がある場合は、転職せずとも問題を解決できる可能性があります。
まずは人事部に相談しましょう。上司の問題行為を告発し、会社として問題を解決してもらいましょう。
もし解決しない場合でも、人事異動などの処置でブラック上司から離れられます。
なお、何をしても問題が解決しない場合は転職すればOKです。
ブラック企業から転職したいなら早急に転職すべき理由
ブラック企業から転職したいなら、迷わず転職すべきです。
ブラック企業から早急に転職すべき理由は下記のとおりです。
・精神的に消耗して体調を壊す
➡休職に追い込まれたり、メンタルを病む可能性大です
・洗脳されて冷静な判断が出来なくなる
➡長く働けば働くほど、会社を辞められなくなります
・まともなスキルや経験が身に着かない
➡転職したいと思っても、できなくなってしまいキャリアが終わってしまう
・ブラック企業で働き続けても何もメリットがない
➡残る理由もないですし、さっさと辞めるべきです
ブラック企業から転職すべき理由の一番は、やはり体調面の心配です。何よりも優先すべきは体調であり、健康です。ブラック企業で働き続けることで、心身共に消耗し続けるのは、絶対に避けるべきですからね。
またブラック企業で長く働けば働くほど、辞めずらくなります。冷静な判断ができなくなってしまうのと、転職する自身が喪失してしまうからです。他社で通用するようなスキルや経験も手に入らないですからね。
そして、ブラック企業で働き続けても、何もメリットがありません。そんな状況で、働き続けても意味がありませんからね。「会社や上司へ申し訳ない気持ちを感じる必要はない」ですし、「転職は甘え」といった考えは捨てるべきです。転職活動を始め、さっさと辞めてしまいましょう。
ブラック企業から転職したい時の手順と流れ
ブラック企業から転職したい時の手順と流れを紹介します。
主な手順は下記のとおりです。
・転職活動を始める
➡転職エージェントへの登録がオススメ
・転職先が決定したら、退職届を上司に提出
➡会社の規程で、いつまでに退職を申し出る必要があるか確認しよう(法律上は2週間前でOK)
・退職日が決まったら、引継ぎや挨拶回りを済ます
➡ブラック企業とは言っても、引継ぎや挨拶はやっておきましょう
重要なのは、転職先を決めてから退職の手続きを行うことです。先に退職日を決めてしまうと、転職先が決まらなかった時に、後悔することになるからです。転職は在職中に済ました方が、有利に選考が進みますので、先に転職活動を終わらせましょう。
転職先が決まったら、退職届を提出して、退職日を決定しましょう。そして引継ぎや挨拶回り、片付けなどを粛々と済まして、退職日を迎えましょう。
なお、退職の申し出をした際に上司から引き留められても、「転職先が決まっているので」と退職の意思を貫きましょう。それでも退職を拒否されたり、退職願を受け取ってもらえないようなら、人事部に相談しましょう。
人事部に相談しても上手く取り合ってくれない場合は退職代行の利用も検討しましょう。あなたの代わりに法律の専門家が退職手続きを滞りなく進めてくれます。ブラック企業が故に退職手続きが上手く進まない時は、利用を検討するれば良いでしょう。
ブラック企業から転職したい時も円満退職を目指そう
ブラック企業から転職したい時も円満退職を心がけましょう。
会社や上司に対して恨みやムカつきもあるでしょう。
しかし、いくらブラック企業であっても、社会人として最低限のマナーは守りましょう。
円満退職にあたって気を付けるポイントは下記の通りです。
・引継ぎはしっかり行う
・常識の範囲内で上司や会社からのお願いは聞いてあげる
・無断欠勤やバックレは避ける
・お世話になった人への挨拶はしておく
円満退職にあたって、特別なことはありませんが、引継ぎや挨拶は最低限、やっておきましょう。
また、退職日の相談や退職までの業務内容など、上司や会社から要望があれば、出来るだけ聞いてあげるようにしましょう。もちろん、無理難題は断って大丈夫です。
また、絶対に避けるべきなのは無断欠勤やバックレて辞めることです。連絡を入れないことで、トラブルに発展する恐れが高いからです。休む場合も必ず連絡するようにはしましょう。
なお、ブラック企業で消耗し過ぎていたり、ハラスメント上司と一切、関わりたくない場合は人事部に相談するか、退職代行サービスを利用しましょう。
まとめ
以上、ブラック企業から転職したい時の対処法を紹介しました。
ブラック企業から転職したいなら、早く行動すべきです。
まずはじめにやるべきことは転職活動を始めることです。
転職活動なら、転職エージェントへの登録から始めると良いでしょう。
ブラック企業を辞めるかどうか迷う必要はないと思います。今の会社がブラック企業であることを認識したのであれば、残る必要性はないですし、このままではあなたの健康が心配ですからね。
気づかない間に、心身共に消耗し過ぎて、仕事ができない体になってしまっては手遅れです。
ブラック企業から転職したいと感じた時が、行動するサインだと思って、決断しましょう。
行動すれば、ブラック企業から抜け出し、より良い働き方を手に入れられるはずです。
以上、さいごまで読んでいただきありがとうございました。
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