とりあえず転職したいと考えている人はいるでしょう。
しかし「とりあえず転職したい」という中途半端な気持ちで転職して大丈夫なのでしょうか？
後悔するのでは？失敗するのでは？ミスマッチが起きるのでは？と不安や心配に苛まれるでしょう。
結論からいえば、「とりあえず転職したい」はアリです。
正確に言えば、とりあえず転職活動を始めて、最終的に冷静に判断すればOKです。
とはいえ、何も考えず、適当に転職するのはオススメできないのも事実です。
私はこれまで人事の仕事を１０年以上経験し、様々な転職者と関わってきました。
そんな経験から、とりあえず転職したいはアリかナシか解説していこうと思います。
この記事では以下の悩みを抱えている人の参考になれば幸いです。
・とりあえず転職したいけど問題ないのだろうか？
・とりあえず転職したい時に失敗しがちなケースを知りたい
・とりあえず転職したい時の転職手順を知りたい
「とりあえず転職したい」がアリな理由
「とりあえず転職したい」がアリな理由を紹介します。
具体的な理由は下記のとおりです。
・転職すること自体、マイナスなことではない
➡転職によってキャリアアップ、希望の働き方、やりたいことを目指せる
・「転職したい」ということは今の会社に違和感を感じている
➡仕事内容、人間関係、将来性などを危惧しているはず（言語化できていないだけ）
・とりあえず行動してみることはかなり重要
➡何もせず行動しない方が、人生にとってはマイナス
そもそも転職することはマイナスなことではありません。
仕事内容や人間関係など、環境が大きく変わり、多くの経験を手に入れることができますし、キャリアアップにもつながります。
また、どんな理由であれ、転職したいと思うということは、今の会社の将来性やあなたの職場環境に対して不満や不安を抱えている証拠です。楽しくて充実した日々を送っていれば、転職したいとは思わないですからね。
そして行動せずに、流れに身を任せて人生を終わらせることは、非常にもったいないことです。行動することはリスクを伴いますが、「とりあえず」であっても、転職したいと感じた気持ちを大切にすべきでしょう。
結論、明確に言語化できないだけで、転職したい理由があるはずです。
「とりあえず」という言葉でしか表現できないだけで、キャリアや人間関係、将来性などに対するSOSだと思って良いでしょう。
とりあえず転職したいと思ったら、全否定するのではなく、なぜ転職したいのか、本当に転職したいのか、自問自答することから始めましょう。その上で、行動していけばOKです。
とりあえず転職したいと思ってしまう原因
とりあえず転職したいと思ってしまう根本には、明確な原因があるはずです。
悩み、不安、心配、期待、あらゆる感情から「とりあえず転職したい」と感じているはずです。
主な原因を紹介しますので、参考にしてください。
・仕事や人間関係に疲れている
➡ストレスや疲れが溜まっている証拠（体からのSOS）
・環境を変えてステップアップしたい
➡キャリアアップやスキルアップをしたい（向上心）
・会社の社風がドライで感情移入できない
➡会社も上司もビジネスライクな関係で、愛社精神が沸かない
・周囲の人も転職している
➡取り残されないために、自分も転職したくなる
まず、仕事や人間関係の悩みが最も多いでしょう。疲れやストレスから、とりあえず転職したいと思うことは、誰にでもあります。
そして、キャリアのことや将来性を考えて、今の会社では限界を感じるケースもありますし、会社に対して愛情が沸かず、転職しやすい環境も、原因の一つになるでしょう。
また、先輩や周囲の人が転職していたり、そもそも転職が多い会社であれば、「自分もとりあえず転職したい」と思うきっかけにもなるでしょう。
とりあえず転職したいと思う背景には、上記のような原因がきっとあるはずです。
深堀していけば、あなたは何で悩み、何を望んでいるかが判明するはずです。
きっかけは「とりあえず」で大丈夫ですし、その原因を徐々に深堀し、具体的に何で悩んでいるのか、整理できればベストでしょう。
とりあえず転職したい時に失敗しない方法
とりあえず転職したいと思うことも、実際に転職してしまうのもOKです。
しかし、何も考えずに行動するのは後悔や失敗の原因です。
最低限、以下の注意点を押さえることで、後悔のない転職にしましょう。
・転職にもリスクがあることを認識する
➡「今の会社の方が良かった」と後悔する可能性もある
・転職で求めるものを整理しておく（仕事内容、職場環境、社風、等）
➡さすがに何も考えていないのはマズイし後悔する
・信頼できる人に相談しておく
➡あまりにも全員から反対されたら、考え直そう
・転職の面接で「とりあえず」というワードは避ける
➡転職理由が「とりあえず」なのはNG
・とりあえず転職活動を始めて、最終判断は慎重にすべき
➡転職先を適当に決めるのはNG
転職する前に、転職のリスクやデメリットを考えておきましょう。そして、転職先に求める条件を整理した上で、転職活動しましょう。例えば、給与等の待遇向上や、やりたい仕事を決めるなど、最低限の条件は必要です。
そして、１人で悩んで判断しないことも重要です。やはり、第三者の意見を聞いて、客観的な意見やアドバイスを貰いましょう。全員に大反対されるようであれば、考え直す必要があるでしょう。
また面接では、「とりあえず」、「なんとなく」といった曖昧な言葉を使うのはNGです。転職理由や志望理由など、しっかり準備して伝えましょう。
最終的には、どんな理由であっても転職活動を始めることは賛成です。
転職活動すること自体、デメリットはありませんし、むしろ気づきを得られるチャンスなので、やってみるべきです。しかし、実際に転職するかどうかの判断は慎重にしましょう。ブラック企業に転職してしまう可能性もありますし、合わない会社に転職してしまうリスクもありますからね。
とりあえず転職するにしても、「転職するリスク」、「転職に対する準備」、「転職先の判断」に関しては、「とりあえず」ではなく、「しっかり」とするようにしましょう。
とりあえず転職したい時の手順と方法
とりあえず転職したい時の手順を紹介します。
一般的な転職方法と変わりはありませんが、最も効率良く転職できる方法を紹介します。
・転職活動を始めるため、転職サイトに登録
➡転職エージェントの利用がオススメ（求人紹介、面接調整、選考対策をやってくれる）
・転職先から採用内定を貰う
➡転職活動開始から早くて１か月程度で可能
・退職日を確認し、転職日を確定させる
➡一般的に１ヶ月（会社の規程による）前には退職の申し出が必要
・退職願を提出する
➡実際には上司に退職したい旨を伝える
まずは転職活動を始めなければ、何も始まりません。
業者に頼らず１人で転職活動をするのは、効率が悪いため、転職初心者の人は転職エージェントを利用するのがオススメです。無料で利用できて、時間や労力を省略できるとともに、選考に通る確率も向上します。
そして採用内定を貰ったら、転職できる日を確認しましょう。まずは最短で退職できる日を確認して、転職日を決めましょう。会社によっては１～２ヶ月前には退職の申し出をする必要がありますので、事前に確認すべきです。
転職先と転職日が確定したら、上司に退職したい旨を伝えましょう。仮に引き留められたとしても、転職先が確定していることを伝えれば、諦めてくれる確率は高くなります。
なお、ここで重要なのは、先に転職先を確保しておくことです。
感情的になったり、とりあえず会社を辞めるようにしてしまうと、確実に後悔することになります。
無職になってからの転職活動は、選考が不利になるとともに、焦りや不安から転職先選びも失敗してしまう可能性が高いからです。
とりあえず転職したい時であっても、在職中に転職先を確保してから、会社を辞めましょう。
とりあえず今の会社に残り続けるのも危険？
とりあえず今の会社に残るという人も多いでしょう。
とりあえず転職することに抵抗がある人もいるでしょうが、とりあえず今の会社に残る選択肢もリスクがあることを認識しておきましょう。
やはり、行動したり環境が変わることはリスクが伴います。
しかし行動せずに流れに身を任せていることも知らない間にリスクがあるのです。
とりあえず今の会社に残り続けることに対するリスクは下記の通りです。
・同じ会社だと成長に限界がある
➡転職することで環境の変化を体感し、視野を広げることは人間的成長を促す
・転職によって得られるチャンスを失う
➡キャリアアップや待遇向上、理想の働き方など
・転職してもしなくても、苦労する
➡今の会社に残り続けたからといって、ストレスや悩みがないわけではない
転職した方が、人間的にも社会人的にも成長することができますし、視野を広げることができます。そして、転職によって、実現したい願望や望みを叶えられる可能性があります。
転職しないことで、それらの成長やチャンスを失うことはデメリットでしょう。
また、結局転職してもしなくても、苦労することは一緒です。行動せずに会社に残り続けても、嫌なことはあるわけです。
もちろん、今の会社が好きで、仕事も人間関係も良好な人は、今の会社に残り続けるべきでしょう。
しかし、とりあえず「辞めたい」、「転職したい」と考えている人は、絶対に行動した方が良いでしょう。
行動した上で、最終的に転職するか、しないかは、転職先の条件やメリットを比較して判断すれば良いのです。
仕事で悩んでいるならば、「とりあえず会社に残り続ける」ことよりも「とりあえず転職活動してみる」方が、気づきや発見が多く、あなたのプラスにはなるでしょう。
とりあえず転職したいと思う気持ちは大切にすべき【限界のサイン】
なお、とりあえず転職したいと感じるのは何かしらのサインだと思った方が良いです。
例えば、「ストレスが限界に近い」、「不安や不満が溜まり過ぎている」、「このままではヤバイ」といった、不安感から、あなたに対するSOSの可能性が高いです。
特に、真面目な人や性格の良い人は、何事も我慢しがちですし、他人のせいにせず、自分で責任を感じやすい人が多いでしょう。
もしそのSOSを放っておくと、ストレスから体調不良になったり、仕事が嫌になったり、会社に行くことができなくなる可能性もあります。
明確なストレス要因がなくても、「とりあえず転職したい」と感じた時は、無理をせずマイペースに仕事をしてみらり、年次有給休暇を取得するなど、リフレッシュに集中しましょう。
その上で徐々に転職活動を始めるのがベストです。
休息を取りながら、転職活動を進める間に、とりあえず転職したい気持ちが解消されることも、よくあることです。
いずれにせよ、「とりあえず転職したい」という気持ちは何かしらのサインであり、放置するのは止めましょう。
あなたにとって、重要なサインだと捉え、休息し、行動するのが賢明です。
さいごに
以上、とりあえず転職するのはアリ？ナシ？について解説しました。
繰り返しになりますが、とりあえず転職するのはアリです。
厳密に言えば、とりあえず転職活動を始めて、最終決断は慎重に行えば大丈夫です。
そして、とりあえず転職したいという気持ちは、重要なサインであり、会社や将来性に対する不満や不安を感じている可能性が高いでしょう。
その気持ちを放置せず、原因を考えたり、とりあえず行動してみることが重要です。
とりあえず転職したいと考えるのは甘えでも何でもありません。
本当の甘えは、何も考えず何も行動しないことです。
今の会社に対する違和感を感じたならば、とりあえず転職活動を始めてみましょう。
何度も言いますが、最終的に転職するかしないかを判断する際に、しっかり考えれば、失敗や後悔するリスクも減らせます。
何かを変えたいなら、行動すべきです。
以上、さいごまで読んでいただきありがとうございました。
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