デスクワークと言えば、「楽」、「簡単」といったイメージを思い浮かべるのではないでしょうか。
これまで新卒から総合職として事務職を経験し、デスクワーク一筋の私から言えば、
「そんなに甘いものではない」というのが本音です。
ただ座って、パソコンしているだけでしょ?と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
実際にやってみればわかりますが、事務職、デスクワークには目に見えない苦労やしんどさが、
たくさんあります。
逆に言えば、そんな、しんどさを乗り越えられれば、すごくオススメな職種であることに間違いありません。
今回は、デスクワークの大変なところと、その対処法をご紹介します。
また、結論を言えば、デスクワークは凄くオススメの職種です。
デスクワークに憧れている人、今デスクワークで苦しんでいる人の参考になれば幸いです。
デスクワークは楽そうだけど、辛い(つらい)こともある
世間のイメージでは、デスクワークは楽そうですよね?
空調の効いた部屋で優雅にパソコンをいじっている印象ではないでしょうか?
口調の効いた部屋で座りながら仕事をしているのは事実ですが、
現実問題、優雅でも何でもありません。
日々、しんどさ、つらさ、ストレスとの戦いです。
それでは具体的にどんなことが、大変なのでしょうか?
事務職(デスクワーク)で個人的に大変だと思うことを紹介します。
毎回、同じ空間で、同じ人達と、同じような仕事をしている
「同じ」3連発です。
毎日、決まった場所で、朝から晩まで、毎日同じ人達と顔を合わせることになります。
仲の良い部署であっても、毎日同じだと、つらくなってきますね。
仮に苦手な人や、人間関係がうまういっていない人がいると、地獄です。
就業中、ずっと近くにいるので、物理的に逃れられない状況に陥ってしまうのが、デスクワークのデメリットですね。
また、事務職の場合はルーティン業務が多いので、毎回同じような仕事をしているので、仕事にも飽きてくるんですよね。
新鮮さや、刺激が欲しい人には、中々きついですね。
肩と首が凝る
これもデスクワーク「あるある」です。
7~8時間も座って同じ姿勢でいれば、筋肉も凝り固まってしまうのは当たり前ですよね。
特に、パソコン作業の場合、顔を突き出した姿勢になってしまうので、余計に首や肩が凝ってしまいます。
悪化すると、頭痛やめまい、腰痛などに発展するので、仕事や生活にも支障をきたしてしまいます。
運動不足の人や体が硬い人、姿勢が悪い(猫背)の人は確実に体調が悪くなってしまうので、集中し過ぎは要注意ですね。
目が疲れる、視力が低下する
パソコン作業を続けている人「あるある」です。
パソコンの画面を見ながら、かつ細かい作業をしている場合、かなり目を酷使することになります。
またコンタクトを使用する人も増え、余計に目の負担が増えているんですよね。
ドライアイや眼精疲労に繋がるケースも多く、目薬が欠かせない人も多いです。
多くの人がパソコン作業をするようになってから、視力が低下したと言っているので、デスクワークを続ければ、目の疲労、視力低下は覚悟しなければなりませんね。
平日はスマホ、仕事ではパソコンを使用している現代人にとってはダブルパンチですね、
考え過ぎてしまう
ずっと同じ態勢で頭だけ動いている状況では、常に考えて、思考している状況です。
体を動かさないと、ネガティブなことを考えてしまうケースも多々あります。
思考だけが、先走りして、考えすぎてしまい、場合によっては被害妄想的な状況になることも。
特に、細かい作業や、クレーム処理などの事務処理では、神経質に陥りがちです。
現場に行って体を動かしたり、人と話しながら仕事を進めるのが好きな人には中々厳しい時があるかもしれませんね。
暇だと眠くなる
納期に追われ、深夜残業が続き、ストレス溜めまくりな状況に比べれば、
仕事が暇になるというのは、サラリーマンにとっては嬉しいことですよね。
しかし、暇が続いてしまうと、デスクワークの場合、眠くなってしまいます。
また退屈過ぎて、逆に辛くなってくるんですよね。
毎日、やることがない、何もすることがないというのは、事務職にとって、かなり辛いことです。
簡単でも入力作業とか、チェック作業とかの仕事があった方が、楽なんですよね。
職場にもよりますが、バリバリ働きたい、張り合いのある仕事がしたい人にとっては退屈に感じてしまう時もあるかもしれません。
静かな空間で話しづらい
新入社員や、異動したばかりの人「あるある」だと思います。
特に人事や経理などの神経を使う細かい仕事を扱っている部署は、
大抵静かなことが多いです。
うるさくて仕事に集中できない環境よりは、マシだと思うかもしれませんが、
仕事に慣れていないうちは、この「静かな空間が」大変恐ろしいのです。
というのも、他人に話しかけずらいし、張り詰めた緊張感のある空気になっているし、自分の声が他の人にも丸聞こえなわけですから、仕事を覚えていないルーキーや自信のない人には、正に地獄です。
静かで優雅というよりも、緊張で張り詰めている感じです。
ワイワイ皆でガヤガヤしている環境の方が好きだという人には、耐えられないかもしれませんね。
細かい作業が多くて煩雑
本当に細かい仕事も多いし、複雑で難解な仕事も多いんですよね。
特にパソコンスキルが必須になってきますので、やる気や根性よりも、ITスキルやITの知識が求められることもあります。
仕事を理解していても、パソコン操作一つで重大なミスに繋がるケースもありますし。
慣れてくれば問題はないのですが、理解しないまま仕事を進めているとかなりきついです。
また、事務職のデスクワーク経験がない人が、苦労する部分の一番は、このパソコン作業を使った、作業だといっても過言ではありません。
特に、年齢を重ねれば重ねるほど、本気でやらないと、ITスキルを途中から習得するのは難しくなってきますからね。
周囲の人も、全てを教えてくれるとは限りませんし。
なので、PCスキルや、細かい作業、細かい考え方ができない人は、かなり苦労しますね。
マンネリ化
デスクワークの天敵、仕事のマンネリ化です。
事務職の仕事は大抵、1年を通じて、スケジュールが決まった仕事をこなしていく感じです。
もちろん、そうでない仕事もたくさんありますが、絶対にやらないといけない仕事がかなりたくさんあります。
もちろん回数を重ねるごとに精度とスピードが上がってくるので、スキル向上は望めるのですが、
面白みには欠けてしまうかもしれません。
安定志向の人には向いているかもしれませんが、そもそもデスクワークが苦手な人や事務職のスキル(PCや細かい作業)をいつまで経っても習得できない人には、退屈な上に、ノイローゼ気味になってしまうかもしれません。
デスクワークのつらさ対策
上記で、デスクワークの大変さやつらいことを、実体験をもとにご紹介させてもらいました。
かなりネガティブに思うかもしれませんが、現実問題、私が強く感じたデスクワークの嫌な部分です。
しかし、これらのデメリットを解消する方法も同時に幾度となく試してきました。
デスクワークの辛さ(つらさ)、しんどさ、を解決する具体的な方法をご紹介します。
基本的なコミュニケーションを忘れない
デスクワークに限った話ではありませんが、職場でのコミュニケーションは非常に重要です。
一番大事だといっても過言ではありません。
何せ、ずっと同じ人たちと、朝から晩まで同じ空間で仕事をするわけですからね。
また、話が苦手な人でも問題ありません。
シンプルですが、「ありがとうございます」、「こんにちわ」、「すいません」などの挨拶や感謝の言葉をはっきりと、笑顔で伝えることだけでも、かなり効果があります。
事務職で以外とこういった簡単なことができないケースが多いんですよね。
そうなると、職場の雰囲気が悪くなりますし、緊張感のある嫌な職場になってしまいます。
また、相談しにくい、話しかけずらい環境になってしまうんですよね。
基本的な挨拶や感謝の言葉を忘れないことと、空気を読んで、雑談などをしてみるのが重要です。
特に、緊張感が和らいだ、仕事が終わりに雑談をすると、和やかになりますし、親交が深まりやすいです。
定期的に休憩し、立ち上がる
肩こりや首こりに悩む人は、何時間もパソコン作業に集中し過ぎていることが大半です。
忙しいのは重々も承知ですが、自分の健康と、パフォーマンスを向上させるためにも、
あえて、定期的に立ち上がって、休憩しましょう。
1時間には1回立ち上がって、体をほぐすのが理想だそうです。
ストレッチしたり、社内を歩いたりすることで、多少は筋肉の硬直を緩和させることができます。
但し、堂々と体操したり、休憩するのは中々気が引けるところ。
そんな時は、トイレ休憩を有効活用しましょう。
1時間に1回トイレに行くのは厳しいですが、2~3時間に1回なら自然です。
トイレいにいくついでに、誰かと雑談したり、姿勢を正すなど、意識して体の緊張をほぐすことが大事ですね。
あとは、社内販売や自動販売機に行くなど、何かしらの用事を見つけて、座席から離れる時間を作りましょう。
仕事のやり方を、工夫する
マンネリ化した業務や煩雑で細かい事務作業に苦しんでいるならば、仕事のやり方を工夫しましょう。
いつも同じやり方でおなじスピードでやっていては進歩がありませんからね。
多少ゲーム感覚でチャレンジしてみるのがオススメです。
例えば、去年よりも早く仕事を終わらせるとか、他の人よりも凄い資料を作るとか、
誰も気づかないような細部にまでこだわるとか、工夫を施せる方法はいくらでもあります。
地味なルーティン業務であっても、極めれば簡単かつ面白いものになっていきます。
苦手だった事務作業が得意になったり、他人よりも優れていることを実感できれば、
成長を感じることができ、やる気やモチベーションもアップしますよ。
コーヒーブレイクで小休憩
体がだるかったり、やる気が上がらない時は、コーヒーや栄養ドリンクなどで、元気づけるのも一つです。
また、お菓子やガムなどを併用するのもオススメですね。
飲んだり食べたりしながら、仕事をすることで、自然と集中力が増してきて、捗ること間違いなしです。
また、糖分は脳の働きを活性化させるので、夕方以降に甘いものを食べるのもオススメ。
昼食後は眠くなるので、コーヒーや、キシリトール入りのガムなど、飲食を工夫することで、
デスクワークの集中力を向上させましょう。
集中し過ぎないようにする
パソコンに向かって眉間にしわを寄せながら仕事をしてしまうのは、事務職「あるある」です。
そんな時は、大抵、姿勢も悪いし、精神衛生上も良くないし、イライラしています。
そもそも集中あ継続できる時間は決まっていますし、長くは続きません。
集中すべき箇所と、そうでないところをうまく使い分けながら、集中のし過ぎによって、
無理をしないようにしましょう。
ポイントは、集中し過ぎていることを感じたら、深呼吸すること。
呼吸を忘れていることがよくありますから・・・・
そして、姿勢を意識してなうべくパソコンに近づきすぎないように、座ることです。
また、イライラしたら、あえて数秒、呼吸を止めてみてください。
呼吸を一瞬、止めることで、怒りを鎮めることができます。
昼食は軽めが良い
これは人にもよりますが、昼食後、体がだるくなったり、極端に眠くなる人にはオススメです。
食事を取ることで、血糖値が上昇するとともに、消化のために血液が使われるので、
食後はボーっとしてしまいます。
炭水化物や、油の多い物は避けた方が良いでしょう。
個人的には、おにぎりと味噌汁だけでもOKだと思います。
代わりに、朝ご飯や晩御飯でしっかり栄養を補充すれば問題ないと思います。
こんな感じですね。
私もこれまで、デスクワークのつらい状況を打破すべく、ありとあらゆる方法を試してきましたが、上記で紹介した方法が、一番効果のあると思いますし、今でも実践しています。
突飛な方法ではありませんが、シンプルな方法が一番効果ありますからね。
とは言っても、上記に記した方法は、対症療法的な要素が強いものばかりです。
事務職としてデスクワークを極めていくためには、根本的な解決策を講じていく必要があります。
上記の方法を試していても、そもそも仕事ができず、人間関係も悪く、想定以上のストレスを抱えていれば、意味がありませんからね。
結論を言えば、、リラックスして余裕をもつことが重要です。
これは、デスクワークに限ったことではありませんよね。
どんな仕事にも共通して言えることです。
自分の能力を上げると同時に、周囲の人から信頼され、頼られるとともに、周囲に相談できる環境を自分で構築することが大前提として必要です。
緊張して、ストレスを感じて仕事をするから、自分のパフォーマンスがさがり、負荷をかけてしまうのです。
また周囲への反応や関わり方も、自分次第で大きく影響されてしまいます。
大前提として、以下の要素が必須になってきます。①自分のスキルを磨き続けること②周囲の人に認めてもらうこと
③自分が過ごしやすい環境を構築していくこと
こんな感じです。
自分の場合は、①②③のステップを踏んで、自分が良いパフォーマンスを発揮できるように心がけています。
その上で、デスクワーク特有のつらさやしんどさ対策を講じることで、ストレスを緩和させるようにしています。
慣れないうちは大変で辛い(つらい)デスクワーク
正直言って、慣れないうちはデスクワークはしんどいです。
どんな仕事であっても、仕事を覚えるまでは大変ですが、デスクワークも一緒です。
簡単で楽そうと思われるデスクワークや事務職ですが、
甘くみていると、後悔することになります。
特に、事務職の経験やスキルがないと、地獄を見るかもしれません。
専門的な知識やスキルが必要というわけではありませんが、基本的なPCスキルや事務処理のコツを分かっていないと、パニックに陥ったりすることもあります。
もちろん、周囲の人に教えてもらうことで解決するので、先輩や同僚、時には後輩に、相談したり、頭を下げることも必要になってきます。
しかし、最初はしんどいけれど、慣れてきて、仕事を自分の裁量でこなすことができれば、
割と自由に働くこともできますし、他の職種よりもプレッシャーやストレスは軽い方だと思います。
例えば、営業職だと納期やお客のクレーム処理、数字の達成など、プレッシャーが尋常じゃありませんよね。
また体を使う仕事とも違って、肉体的な疲労は軽微ですし、比較的穏やかな人が多いのも、デスクワークの特徴かと思います。
仕事をマスターし、ある程度できると楽になるのが、事務職のメリットだと思います。
新入社員だと、最初は管理、監視されているようで息が詰まることもあるでしょう。
私も社会人1年目は本当に息が詰まりそうで、椅子に座っているのが嫌でした。
本当に嫌すぎて、昼食を外で食べたり、定期手にコーヒーを買いにくなど、なんとか緊張感のある職場から距離を取るように工夫していましたが、結局、仕事ができないうちは、ただ逃げているだけで、根本的な解決にはなりませんでした。
解決できたのは、仕事を覚え、周囲の先輩や上司の信頼を勝ち取り、仕事を任せられるようになった時です。
苦しみもがきながらも、気づいたら、楽になっていた、というかんじですね。
要は、早く仕事を慣れてマスターしてしまえば、問題ありません。
早く周囲の人から信頼を勝ち取るためにも、スキルを磨き、周囲の人とのコミュニケーションを大事にしましょう。
それが、デスクワークの大変さを克服する一番の近道だと思います。
大変だけどデスクワークはオススメな職種
パソコンスキルを、身につければ、どこいっても役に立つデスクワークはオススメです。
もちろん仕事内容によっては、専門的な知識やノウハウも必要になりますが、
事務の経験があるというのは、かなりのメリットです。
というのも、事務の仕事はどこに行っても、そんな会社であっても、存在するからです。
転職したとしても、これまでの経験を活かすことができますし、その経験をステップアップさせることもできますからね。
また、先ほども記述しましたが、他の職種に比べても、過剰なストレスやプレッシャーはありません。
もちろん、人間関係が悪ければ、最悪ですが、ここに関しては運なので、自分ではコントロールできません。
事務職を極めれば、楽になるし、効率化することもできるデスクワークは、オススメな職種です。
私も最初は人事の仕事をして、これまで10年以上続けていますが、事務のスキルやノウハウは日に日に向上し続けています。
そのおかげもあって、転職も一発で成功することができましたしね。
自分のライフスタイルに合わせて仕事を選ぶ時に、自分の強みとなるスキルが活かせるというのは、
非常に大きいですよね。
自分には、事務のスキル、デスクワークのスキルが強みになりましたし、これからもその強みを活かしていきたいです。
もちろん、新卒で入社した頃と比較すれば、雲泥の差ですが、10年という長い月日をかけて磨き続けられたからこそ、デスクワークのつらさや大変さを知るとともに、その楽しさやメリットを享受することができていると思っています。
もし、事務の仕事がつらい、大変だと感じている人は、何とか仕事をマスターできるまで、頑張ってみてください。
そして事務の仕事に興味がある人は、デスクワークの大変さやつらさを、一度覚悟してみてください。
その上で、デスクワークの仕事に興味をもつのであれば、転職してみるのも、良いですね。
さいごに
一番伝えたかったのは、デスクワークが大変だとか、しんどいとか、そういうことではありません。
要は、デスクワークだからといって、甘く見ないほうが良いということです。
事務職としてデスクワークを頑張るという意気込みと努力できる気持ちがあれば、問題ありませんが、
「楽ができそう」、「簡単そうだし自分でもできそう」と思って就活したり、転職すると、痛い目を見て、後悔するということです。
これまで、同僚や先輩でも事務の仕事を甘くみて、苦労したり、退職してしまうケースもよく見てきました。
もちろん、事務スキルを極めて頑張り続けている人もいます。
成功している人で共通するのは、「デスクワークって大変な仕事」と認識していることですね。
大変だけど、しっかりやれば、メリットが大きい仕事なわけです。
デスクワークは素晴らしい職種ですし、オススメなので、今の仕事に悩んでいる人には、ぜひオススメしたいと思っています。
しかし、楽ができるという理由から、事務職に転職するのは、オススメできません。
今回言いたかったのは、それだけです。
一方で、大変な思いもあるし、つらいこともあるけれど、それを克服し、マスターすることで、
事務の仕事、デスクワークの恩恵を受けたいと考えている人には、超オススメです。
今の仕事に悩んでいたり、デスクワークの仕事がしたいと考えている人の参考になれば幸いです。
以上さいごまで読んでいただきありがとうございました。
コメント