適応障害から復職して異動したい時の対策【人事経験者が解説】

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適応障害から復職した場合、元の職場で同じように働けるかどうか、不安になりますよね。

 

人によっては、復職したタイミングで、「他の部署に異動したい」と考える人も多いのではないでしょうか。

 

とは言え、そう簡単には異動できないのも事実です。

結論から言えば「復職してすぐに異動することは難しい」と考えておいた方がいいでしょう。

 

ただし、場合によっては異動できる可能性もありますし、嫌な部署に戻らなくても良い方法もあります。

 

私はこれまで人事の仕事を10年以上経験し、様々な休職者と復職者の手続きに関わってきました。

そんな経験から「復職後すぐに異動できない理由」や、「復職後に異動するための対策」などをご紹介します。

 

<私の経歴【2024.1現在】>

・10年以上の人事労務経験

・これまで50名以上の休職や復職者の対応を経験

・人事異動の仕組みや実態に精通

⇒上記の経験から現実味のある対策や提案をご紹介します。

 

適応障害から復職しても、すぐに異動できない?

結論を言えば、適応障害から復職しても、すぐに異動することはかなり難しいです。

 

その理由は下記のとおりです。

<適応障害から復職して異動するのが難しい理由>

・復職した場合、元の部署に戻るのが会社のルールになっている
➡就業規則に規定されている場合もあれば、暗黙のルールになっている会社が多い

・異動を受け入れてくれる部署がないから
➡あなた自身の事情だけで、異動は成立しない

・異動すること自体がストレスになるなから
➡復職する人にとって、環境が大きく変わるのは避けた方が良い

 

基本的には元の部署に戻って働くというのが、どの職場でも一般的です。

 

これは適応障害などの休職だけでなく、産休や育休からの復帰のケースでも同じです。

 

また、休職前と違う部署で働くとなれば、仕事内容や人間関係も大きく変わります。

 

異動によって環境が変わることは、大きなストレスにもなりますし、社員にとっては不利益になります。

 

休んでいた社員が復帰する際は、慣れ親しんだ部署で同じ仕事に就かせることが、一般的なルールなのです。

 

 

 

上記で紹介したケースは原則論です。

 

しかし、人によって、ケースによっては復職後すぐに異動することができる場合もあります。

<復職後すぐに異動できるケース>

・休職した原因が上司からのハラスメントの場合
➡上司が変わっていなければ、他部署に異動させることになります

・復職してもすぐに体調不良になることが予想される時
➡仕事内容や人間関係が原因で休職しているケース

・他部署から異動の要請があった時
➡仲の良い管理職から声がかかるケース

 

元の部署に戻しても、再び休職が想定されるようなケースでは、他部署に異動させることもあります。

 

やはり、会社としても元気に活躍してもらいたいですし、同じ事態には陥らせないように配慮はします。

 

ただし、会社も全ての事情を配慮できないので、多少の問題では、他部署に異動させてはくれないでしょう。

 

あとはタイミングが良ければ、すぐに異動できるケースもあります。

 

退職者や休職者が出て、人員補充しなければならない時などです。

 

しかしこればっかりは運要素が強いので、確実性はかなり乏しいですね。

 

<経験上の話>
通常、一般的には異動できないと言われていますが、実際に復職と同時に異動する人は存在します。・一般的なケース:適応障害から復職してすぐには異動できない
・特別なケース:会社に相談し、認めてくれれば異動することも可能

 

適応障害から復職して、すぐに異動する時のデメリット

一方で、復職してすぐに異動することにデメリットがあることも認識しておいた方がいいでしょう。

 

デメリットは下記のとおりです。

<復職してすぐに異動するデメリット>

・仕事内容が大きく変わる
➡ゼロから仕事を覚えていかなければならない

・人間関係を新しく構築する必要がある
➡性格が合わない人がいるかもしれない

・元の部署でのスキルアップが中途半端になってしまう
➡スキルや専門性が身に着かないまま異動してしまう

 

要するに、異動するとストレスが増大することになります。

 

確かに「以前と同じ仕事をしたくない」、「人間関係をリセットしたい」といった気持ちも十分、理解できます。

 

そして、出来る限りもっと「楽な部署に異動したい」と思うのも、人間の本能なので仕方がない部分です。

 

しかし、異動すると、どんな仕事内容であっても始めは苦労するものなのです。

 

上記で挙げた異動のデメリットも理解したた上で、異動したいのかどうか、もう一度考えてみましょう。

 

<見極めポイント>
異動するデメリットよりも、嫌なことがあるなら、異動したり環境を変える方が良いでしょう。

 

 

適応障害から復職して異動したい時の解決策

では、適応障害から復職して異動したい時はどうすれば良いのでしょうか?

 

解決策は下記の通りです。

<復職からすぐに異動したい時の解決策>

・復職時等の面談で異動したい旨を伝える
➡上司はもちろん、人事部にもしっかりと伝えましょう

・かかりつけの医師に相談してみる
➡症状や原因によっては配置転換の旨を診断書に記載してくれることもあります

・スキルを身に付けたり、自分の適正を考えておく
➡他部署で活躍できる素養があれば、異動もしやすくなります

 

復職時の異動というのは、会社が配慮するかどうかにかかっています。

 

あなたが異動したいと思っても、他部署に空きがあれば、異動できる可能性も上がるでしょう。

 

また、復職する際は上司だけでなく、人事部とも関わりを持つことになります。

 

あなたの考えやキャリアについて、人事部に伝えたり、相談することはかなり有効だと思います。

 

また、復職後の働き方に対して誰かに相談し、不安感を解消するの良いかもです。

適応障害の場合、職場復帰に対する不安を強く感じますからね。

オンラインでプロのカウンセラーに相談してみるのも、有効かもしれませんね。

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<異動できるかどうかのポイント>

人事異動は運の要素が強いので、必ず異動できるわけではありません。
しかし希望しなければ、異動の可能性は低くなるのでぜひ伝えてみましょう。
※過度な期待は、落ち込む原因にもなるので、異動できない可能性も覚悟しておきましょう。

 

 

復職してすぐに異動できないなら退職した方が良い?

復職後すぐに異動したいと思っても、異動できないケースもたくさんあります。

 

そんな時は退職をした方が良いのでしょうか?

 

結論から言えば、以下のようなケースでは退職した方がいいでしょう。

・ハラスメントや違法な働き方が原因で休職することになった場合

・人間関係や仕事内容が合わない場合で、復職しても乗り越えられそうにない時

 

パワハラや長時間労働などの違法行為に関してはブラック企業の可能性が高いので、退職した方がいいでしょう。

また同じ部署で働く自身がなかったり、どうしても自分には合わないと思うのであれば、退職するのもありです。

 

要するに、復職しても、また休職してしまう可能性が予想されるのであれば、環境を変えるのがオススメです。

もちろん、退職する前に異動したい旨を会社に伝え、相談するのが先です。

 

復職して異動できる可能性を探りつつも、転職も視野に検討しておくのが良いでしょう。

 

<異動できない時のポイント>

・異動できないないなら転職で環境を変えることもオススメです
・少なくとも、異動できないことを考慮して、転職活動しておくと安心感につながります
・一般的な転職サイトよりも、相性や適職を見つけられるサービスの方が合っているかも

 

まとめ

以上、適応障害から復職して異動したい時の解決策についてご紹介いたしました。

 

実際、私が人事担当者として経験してきた感覚で言えば、復職後に異動できないケースの方が多いでしょう。

会社の都合もありますし、元の部署に戻す原則ルールもありますからね。

ただし、異動する人も少なからず、存在しているのは事実です。

 

ですので、復職と同時に異動を諦める必要はありません。

ただし、異動できる可能性は低いことを考慮して、転職活動しておくことをオススメします。

転職活動をすることで、いつでも転職できる安心感や、他の業界を知れる良い機会にもなります。

 

元の部署に戻ることに不安を抱えるなら、環境を大きく帰ることも一つの方法です。

一般論や常識に捉われず、あなたにとって最善の選択をすることをオススメします。

 

では、この記事の内容をまとめます。

<まとめ>

・適応障害から復職してすぐに異動することは難しい
➡基本的には元の部署に戻るのが一般的(規則に規定されている場合もある)

・休職した原因や状況によっては異動できるケースもある
➡ハラスメントや上司との関係性が悪い場合は異動させる可能性も高い

・復職してすぐに異動したいのであれば、会社に相談すべき
➡上司だけでなく、人事部にしっかりと相談しよう

 

 

 

以上、さいごまでよんでいただきありがとうございました。

 

 

 

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