新卒だけど地元に帰りたくなることはありますよね?
慣れない土地で辛いことばかりだと、地元に帰りたくなる気持ちは痛いほど分かります。
そんな人は、以下のような悩みや疑問を抱いているのではないでしょうか。
・新卒だけど転職しても大丈夫なのだろうか?
・地元に帰るのは恥ずかしいことなのか?
・1年目や2年目で転職できるのだろうか?
この記事では上記のような悩みを疑問について、解説していこうと思います。
私も新卒で東京の会社に就職しましたが、地元の関西に戻るかどうか非常に悩んだことがあります。
実際、入社7年目の時にUターン転職を実現し、地元で働いています。
また、これまで人事の仕事を10年以上続けており、退職や転職の悩みも数多く受けてきました。
そんな経験から、新卒だけど地元に帰りたい時の対処法や注意点について解説しようと思います。
新卒だけど転職しても大丈夫?
新卒で地元に帰りたいと考えた際に、「新卒なのにすぐ転職しても大丈夫?」と不安になりますよね。
結論から言えば、新卒でも転職して大丈夫です。
その理由は、下記のとおりです
・多くの人が新卒3年以内で退職している
・キャリアチェンジするなら早い方が良い
・新卒でも転職できないことはない
多くの人が新卒3年以内で退職している
新卒で就職した後、3割以上の人3年以内にその会社を退職しています。
そして、大卒1年以内であれば、11%前後、2年目も11%前後の人が退職しています。
<大卒:入社3年以内の離職率>
・1年目:11.8%
・2年目:11.3%
・3年目:8.3%
※合計:31.2%
※厚生労働省の新規学卒就職者の離職状況を参照
3年以内で10人に3人、1年目でも10人に1人が退職すると考えれば、決して珍しいことではないでしょう。
新卒から定年まで働き続ける文化や考え方も、とうの昔に終わっています。
新卒から3年以内に退職することは、もはや、珍しいことではないのです。
キャリアチェンジするなら早い方が良いから
もし、他にやりたいことや目標にしていることがあるのであれば、早いうちに方向転換した方が良いでしょう。
特に20代前半の時期は、様々な経験を積むためにも、貴重な期間になります。
そんな時期を無駄にするのは、非常にもったいないですからね。
貴重な期間に、モチベーション高く働けるよう、やりたいことに注力すべきです。
またキャリアチェンジということであれば、転職理由も前向きですし、上手くいくはずです。
転職できないことはないから
新卒で退職したとしても、転職することは十二分に可能です。
早い段階であれば、第二新卒という扱いでも転職を進められるメリットがありますからね。
新卒1年目で退職しても、一生転職できないなんてことはありませんし、人生が終わることもありません。
新卒で退職する人は一定割合で存在していますし、あなただけではないので、安心して大丈夫です。
新卒だけど地元に帰ることに対する不安や疑問の解消
新卒で地元に帰りたいと思っても、躊躇してしまい、行動できない人もいるでしょう。
そこで、新卒で地元に帰ることに躊躇してしまう要因を解説していきます。
具体的な要因は下記のとおりです。
<新卒で地元に帰りたいけど躊躇する理由>
・転職に対する不安
・やりたいことや目標がない
・周囲の人(親、友人、同僚)から反対されている
・上司に退職を言いづらい
・同期や先輩との関係性を続けたい
・退職することを後悔するかもしれない
・経験やスキルが身に着いていない
・新卒ブランドを失いたくない
上記の悩みについて解消できるよう、一つ一つ解説していきますね。
転職に対する不安
転職をしたことのない人にとって、「転職することが悪い事」というイメージを持っているかもしれません。
また転職によって環境が大きく変わることも、不安の要素でしょう。
しかし、多くの人がキャリアアップやキャリアチェンジのために、転職が活発に行われています。
環境が変わることは、不安である一方、楽しみやメリットもたくさんあります。
不安を抱きつつも、希望や期待感を持つことで、転職に対する不安を解消すればOKです。
➡多くの人が転職を経験している。自己成長と自己実現のためてにも、転職はポジティブな行動です。
➡転職したくても、転職できず、同じ会社で不満を抱え続けている人も、たくさん存在する。
やりたいことや目標がない
地元に帰りたいけど、やりたいことや目標がないことで悩んでいる人もいるでしょう。
結論から言えば、明確な目標がなくても大丈夫です。
なぜなら、ほとんどの人は明確な目標や夢などない状態で、働いているからです。
明確でなくてもいいので、興味あることや、あなたが向いている仕事を見つけれればOKです。
➡やりたいことがないなら、あなたが「やれること」や、「向いている」ことを軸に転職活動しよう
➡自分には絶対に「向いていない仕事」を整理し、消去法で仕事を選ぶのもOKです。
周囲の人(親、友人、同僚)から反対されている
新卒で地元へ帰ることに、反対する人もいるでしょう。
人が行動しようとする時に、反対するのは、人間として一般的な反応です。
ですので、反対されることは仕方がありません。
周囲の人のアドバイスや意見は、鵜呑みにしないようにしましょう。
反対意見を聞きつつ、客観的に整理した上で、最終的にあなたが判断すればOKです。
➡重要なのは、「あなたがどうしたいか?」です。
➡自分の人生を決めるのは、あなたですし、失敗しても誰も責任を取ってくれませんからね。
上司に退職を言いづらい
上司に退職を申し出るのは気が引けますよね。
仮に退職を申し出たとしても、引き留めにも合うかもしれません。
しかし、地元へ帰りたいという理由を丁寧に説明すれば、上司も分かってくれるでしょう。
また、申し訳ないという気持ちが生まれるかもしれません。
しかし、会社というのは、誰かが入社して誰かが退職していくものです。
あなたが非常識な行動をしているわけではないのです。
上司も年を重ね、様々な経験をされているので、あなたの退職も、受け入れてくれるでしょう。
➡あなたが本気であれば、あるほど上司も、諦めてくれます。
➡ただし「何となく退職したい」といった理由だと、上司も全力で引き留めるので、理由はしっかり準備しよう。
同期や先輩との関係性を続けたい
せっかく入社した会社で同期や先輩と仲良くなることもあるでしょう。
そんな人たちと合えなくなるのは、寂しいですよね。
しかし、地元に帰って転職してしまうと、意外と寂しさは薄れていくものです。
退職する時は、寂しさや申し訳なさでいっぱいになりますが、時間が解決してくれます。
そして、本当に仲の良い同僚や先輩は退職した後でも会うことはできます。
➡例えば、地元が一緒の同僚や先輩であれば、長期休暇に会うことだってできますよね。
➡そして、転職先でも新しい出会いがありますので、思いつめる必要もないでしょう。
退職することを後悔するかもしれない
新卒で地元に帰った後、「退職しなければ良かった」と後悔するかもしれませんよね。
確かに、後悔することはあるかもしれません。
しかし、人間は後悔する生き物です。
時間が経つと、悪い部分を忘れ、良い部分だけを思い出して、後悔してしまうんですよね。
地元へ帰ってからの頑張りや努力次第で、後悔しない生き方はできます。
➡おそらく、新卒で地元に帰って後悔する人であれば、今の会社に残り続けても後悔するでしょう。
➡本当に後悔しないためには、ブラック企業に入社しないように、転職活動をしっかり頑張ることです。
経験やスキルが身に着いていない
新卒1年目程度であれば、スキルや経験はほとんど身に着いていないでしょう。
そんな状態で転職しても、「上手くいくのか?」と気になりますよね。
結論としては、問題ありません。
なぜなら、会社としても新卒1年目くらいの人に、スキルや経験を期待していないからです。
それよりも、将来性や人間性を重要視するでしょう。
もちろん、数年間働いて経験を身に着けるのも良いですが、やりたいことが明確なら転職した方が良いでしょう。
➡スキルや経験よりも、仕事への態度や気持ちが腐っている方が問題です。
➡地元に戻っても、頑張る気持ちを忘れなければ、大丈夫でしょう。
新卒ブランドを失いたくない
正直言って、新卒ブランドにそこまで価値はありません。
もちろん、履歴書の見栄えはよくなるかもしれません。
しかし、新卒ブランドのために、3年間、嫌な仕事を続けても何の意味もありません。
むしろ貴重な20代前半の期間を、自分のやりたいことに注力すべきです。
また、新卒ブランドにこだわるあまり、第二新卒のタイミングを失うリスクにもなります。
➡一昔前であれば、新卒ブランドを傷つけないように、無理にでも3年間働く価値はあったでしょう。
➡見栄よりも、やりたいことや、明確なキャリアを重視すべきです。
新卒だけど地元に帰りたい時の対処法とやるべきこと
では、実際に新卒で地元に帰りたい時に、どのような行動を取るべきなのでしょうか?
具体的には以下の方法になります。
①転職サイトに登録する
②目指したい働き方やキャリアについて自己分析する
③選考を受けて転職先を決める
④会社に退職の申し出をする
順番に説明していきますね。
転職サイトに登録する
まず初めにやることは、転職サイトに登録することです。
転職サイトに登録して、地元の企業や業界の研究を行いましょう。
スマホからでも登録できますし、基本無料なので、絶対に登録しておくべきです。
気に入った企業があれば、サイト上でエントリーもできるので、転職活動の幅を広げてくれます。
そして転職サイトに登録すれば、転職エージェントを利用することもできます。
転職エージェントは、転職の相談や面接の突破法など、様々なサポートをしてくれるので、大変便利です。
新卒で地元に帰りたい場合、転職サイトと、転職エージェントの活用は必須だと思います。
目指したい働き方やキャリアについて自己分析する
次に、転職サイトで企業を探しながらも、あなたが望む働き方やキャリアについて分析しましょう。
企業は無数にありますし、その上、職種もたくさんあります。
事務がやりたいのか、営業がやりたいのか、あなたが望む、もしくはあなたに向いている仕事を考えましょう。
仮に、やりたいことや、向いていることが分からなければ、転職エージェントに相談するのもOKです。
他にも、適職診断テストという機能を有している転職サイトもあります。
色んなツールやサービスを使いながら、希望する働き方のイメージを固めましょう。
選考を受けて転職先を決める
あなたが望む働き方が決まったら、実際に企業にエントリーし、選考を進めていきましょう。
基本的には書類審査と面接数回程度で、約1ヶ月程度で採用内定が出るでしょう。
なお、新卒で地元に帰りたい場合、1日に複数の企業の面接を受けられるように日程調整しましょう。
というのも、遠方地での面接となれば、時間も費用も多くかかります。
できるだけ、効率的にやるためにも、選考スピードを合わせて、進めましょう。
そして採用内定が出た企業に本当に転職するかどうか、じっくり考えましょう。
会社に退職の申し出をする
転職先が決まれば、会社に退職の申し出をしましょう。
実際には上司に退職届を提出すればOKです。
法的には退職2週間前に伝えればOKですが、企業ごとに別の規則を設けている場合もあるので要確認です。
転職先が決まっており、転職理由が地元に帰りたいということであれば、過剰な引き留めにも合わないでしょう。
上司や同僚、お世話になった人に感謝の気持ちを述べつつ、退職手続きを済ませましょう。
最後は、円満に退職するのがベストです。
以上、新卒で地元へ帰りたい場合の、行動手順について、簡単にまとめました。
なお、細かいところで言えば、上記に加えて、引越しの手続きなども必要になってきます。
地元への転職ということで、遠方地への転職活動は通常の転職よりも、大変になることは間違いありません。
しかし、転職の成功率が下がるわけではありませんので、時間や費用を工夫すれば問題ありません。
実際、私もUターン転職を経験しましたが、思いの他、楽しく転職活動を実施できました。
手続きや面接などは、今考えれば面倒に思いますが、当時は夢中になってやれていましたね。
半分、旅行気分にもなれるので、いかにモチベーションを保って転職活動できるかがポイントになりますね。
新卒で地元に帰りたいのは恥ずかしいこと?甘え?
新卒で地元に帰ることは、恥ずかしいことなのでしょうか?それとも甘えなのでしょうか?
結論から言えば恥ずかしいことでも、甘えでもありません。
というのは、地元に帰りたい理由にはいくつかあるからです。
前向きな理由、もしくは地元に帰らければならない理由があれば、恥ずかしいこともでも甘えでもありません。
例えば、以下のような理由は、前向きな理由です。
<新卒で地元に帰りたい:ポジティブな理由>
・実家の家族の介護などが必要になった
・実家の仕事を継ぐことになった
・結婚することになった
・地元の企業や地域活性に興味を持つようになった
上記理由であれば、地元に帰ることも仕方がないでしょう。
もちろん、新卒1年目という早い時期での転職ではありますが、正当な理由だと思います。
それに、家族の介護や結婚など、予期せぬことも起こり得ます。
自分ではコントロールできない問題に関しては、甘えでも何でもありませんからね。
また、やりたいことや目標なども、日々変化するものです。
特に、学生時代に思い描いていた社会人と、実際に働き始めてみた感覚というのは、大きく違うと思います。
前向きな理由であれば、いつだって方向転換すればOKですし、行動することは素晴らしいことです。
今度は逆に、以下のように、ネガティブな理由で地元に帰りたい理由もあるでしょう。
<新卒で地元に帰りたい:ネガティブな理由>
・地元の友達や実家が恋しくなった
・今の職場や生活環境が嫌になった
・元々、地元に就職したかったが、勤務地の希望が叶わなかった
仕事が辛くなったり、昔を思い出してしまうと、地元に帰りたくなることもあるでしょう。
特に新卒1年目であれば、辛いことばかりで、ついつい気持ちが弱ってしまうと思います。
俗に言う、ホームシックというものですね。
しかし、仕事が嫌になったり、地元が恋しくなるのは現実逃避の要素が強く、後ろ向きな要因になるでしょう。
それでは、ネガティブな理由で「地元に帰るのは止めた方が良いのか?」と疑問に思うと思います。
正直言って、本当の理由が後ろ向きでも、転職活動や面接において、本音と建て前を使い分ければOKです。
例えば、本当は地元の友達や実家が恋しくなって帰りたい場合でも、前向きな理由に置き換えて説明しましょう。
新卒1年目で地元に帰りたい場合の転職理由においては、下記の理由がオススメです。
<面接時に伝えるべき転職理由>
一度、地元を離れてみて、地元の魅力や地元に貢献したい気持ちが強くなりました。
生まれ育った町にある会社で働き、地域の人に貢献したい。
こんな感じです。
地元への愛着や、地元へのリスペクトを押し出しましょう。
そして、「一度地元を離れてみたからこそ分かるものであること」も伝えてみましょう。
新卒だけど地元に帰りたい時の注意点
新卒で地元に帰りたい時に、気を付けておいた方が良い点について解説します。
下記の点について、事前に認識しておくことで、転職後に後悔したり、ギャップに苦しまなくて済むでしょう。
注意点は下記のとおりです。
・転職先を確保してから退職する
・地元に戻っても仕事が楽になるわけではない
・転職後も新卒と同じ気持ちで努力する
転職先を確保してから退職する
単純に「仕事を辞めて地元に帰るだけ」という状況は、避けましょう。
大変かもしれませんが、転職先を確保してから退職すべきです。
というのは、退職してから転職活動をすると不利になるからです。
書類選考や面接の評価も厳しくなりますし、あなたの気持ちも焦りや不安に苛まれるでしょう。
遠方への転職活動は大変ですが、後のことを考えて、時間やお金をかけてでも転職先を決めておくべきです。
地元に戻っても仕事が楽になるわけではない
地元に帰れば、親しい友人や家族、慣れ親しんだ街並みに、安心感を覚えることでしょう。
しかし、地元であるからと言って、仕事が楽になるわけではありません。
人間関係や、仕事内容、仕事の責任などは、どんな会社であっても一定の苦労を要します。
ですので、楽な仕事を探すのではなく、あなたに会った仕事を探すのが良いでしょう。
あなたの向き不向きを理解して、転職活動に励みましょう。
転職後も新卒と同じ気持ちで努力する
社会人1年目はがむしゃらに、元気よく働き始めたと思います。
しかし転職後もその気持ちを忘れずに働いてください。
実際、周囲の人からは新人と同じような扱いをされるでしょうし、スキルや経験的も新卒と同レベルでしょう。
初心を忘れずに、謙虚な気持ちで働くことで、円滑な社会人生活を送れるはずです。
注意すべき点については、以上です。
やはり、どんな理由であっても、転職先の確保は優先すべき注意点です。
ついつい、辛い状況や投げやりな気持ちになると、「とにかく退職したい」という気持ちになるでしょう。
しかし、後先考えずに行動すると、絶対に後悔します。
転職活動を成功させてから、退職しましょう。
そして、転職後、地元に帰った後に苦しまないためにも、幻想や過度な期待はしないのがベストです。
やはり、現実と理想のギャップに苦しむでしょうし、後悔する原因にもなります。
「こんなはずじゃなかった」と思うのは、過度な期待があるからです。
社会人1年目で経験した仕事の苦労を活かして、現実的に将来のキャリアを考えましょう。
さいごに
以上、新卒で地元に帰りたい時の対処法についてご紹介いたしました。
新卒で地元に帰りたいと考えている人は多いですし、
実際にUターン転職を実現させている人は一定数実在します。
私も人事担当者として、採用面接を行っていますが、
Uターン転職を希望している新卒の人を何人も面接してきました。
実際に、採用された人もいますし、されなかった場合も高い評価の人が多い印象です。
やはり、都心の会社に入社した人に対して、将来性やポテンシャルを感じているのは間違いありません。
そして、遠方から地元へ転職活動を行う行動力も評価のポイントでしょう。
そういった意味でも、新卒で地元に帰りたいという人を、私は応援したいと考えています。
私自身もUターン転職を経験していますし、地元に帰りたいという気持ちは痛いほど分かるからです。
そして、新卒であっても転職を成功させ、思い通りのキャリアを歩むことが可能なことを知っているからです。
新卒で地元に帰りたいというと、ネガティブなイメージや反対されることも多いでしょう。
しかし地元に帰った後も、努力ややる気を失うことなく、前向きな気持ちでいるならば、
ぜひ行動することをオススメしたいと思います。
もちろん、信頼できる人の意見も参考にしつつ、決めれば良いのです。
そして、誰にも相談できないのであれば、転職エージェントに相談すれば良いのです。
とにかく、あらゆる可能性を捨てずに、あなたにとって何が一番良いのかを考えましょう。
そして、考え抜いた結論に向かって、行動するのみです。
ぜひ、この記事を読んで、後悔しないキャリアを歩んでいただければ幸いです。
以上、さいごまで読んでいただきありがとうございました。
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