人事部に異動したい、と考えている人はいませんか?
しかし、人事部に異動したい人にとって、以下のような疑問や不安を抱くと思います。
・人事部の仕事内容や、忙しさを知りたい
・人事部の魅力や、やりがいを知りたい
・人事部に異動するために必要なスキルや資格を知りたい
私はこれまで人事の仕事を10年以上経験してきました。
その過程で、人事部に異動したい人が、実際に希望が通って人事部へ異動した人を何人も見てきました。
そんな経験から、人事部の実態や人事部に異動したい時の対処法について解説していこうと思います。
人事部の仕事内容とは?忙しい?
まずは、人事部の仕事内容や、忙しさについてご紹介します。
主な仕事内は下記のとおりです。
人事部の仕事内容について
・採用活動
➡面接の実施、採用説明会の実施、採用手続き
・社内研修
➡新規採用者研修、中堅社員研修、外部研修の実施
・人事異動の実施
➡各部署との調整、異動者の手続き
・労務トラブルの対応
➡労基署や労働組合の対応、社員の労務相談
・社員の福利厚生
➡給与処理、社会保険の手続き、採用・退職者の手続き
人事部の仕事といえば、採用や研修業務が思いつくかもしれませんが、それ以外にもたくさんあります。
給与計算や福利厚生など、細かくて地味な処理が求められますし、会社を影から支えるような役割もあります。
時には労務トラブルなどのネガティブな対応や、問題社員の対応など、センシティブな仕事も多いのも特徴です。
華やかな部分と地味な部分が両立しているのが人事部の仕事だと思います。
人事部の忙しさ
次に、人事部の忙しさについて紹介していこうと思います。
人事部は他の事務系職種と比較しても、忙しい部類の部署になります。
仕事内容が複雑で、広範囲の仕事量になるので、時期によっては残業が増えることもありますね。
ただし、1年の中で忙しい時期とそうでない時期があるので、慣れてくればメリハリのある働き方ができます。
人事部が特に忙しい時期は、12月と3月~4月です。
12月は年末調整の処理があり、3~4月は退職者など、年度末の処理と採用や異動の手続きが増えるからです。
個人的には、営業職よりは忙しくはないけれど、事務系の職種の中では忙しい方の職種だと思っています。
まとめると、こんな感じです。
<まとめ:人事部の忙しさ>
・時期によっては忙しいが、暇な時もある
・特に忙しい時期は12月と3~4月
・慣れてくればメリハリのある働き方が可能
人事部の魅力や、やりがいとは?
次に人事部の魅力や、やりがいをご紹介します。
人事部の魅力や、やりがいは下記の通りです。
・専門性を磨くことができる
・経営や組織について詳しくなれる
・会社の「顔」として模範的な社員を目指せる
専門性を磨くことができる
人事部の仕事は専門性が高く、高度な知識が必要になります。
特に法律や社内規定の知識が求められますし、実務を経験することで身に着けることができます。
専門性を磨くことができれば、どの会社の人事部でも、ある程度は通用するので転職もしやすくなります。
そして、専門性や知識を有している分、社員や周囲の人から頼られたり、相談を受ける機会も増えてきます。
専門性を活かして、会社に貢献できる実感を得られることができますね。
経営や組織について詳しくなれる
人事で仕事をしていれば、自然と従業員や経営の情報が耳に入ってきます。
特に人事部は個人情報の取り扱いが多く、機微な情報を扱っている部署でもあります。
そのため、経営や組織について詳しくなれますし、従業員の名前などはすぐに覚えられるでしょう。
また、経営者目線での考えや対応が求められるので、一般の社員であっても、
早くに、経営の考え方や知識を得られることができます。
会社の「顔」として模範的な社員を目指せる
採用活動において、求職者が初めて会うのが、人事部の採用担当者となります。
そのため、会社の「顔」として良い印象を与えられる人でなければ、務まりません。
「会社の顔」とは言っても、見た目ではなく、中身や立ち振る舞いが重要になってきます。
ですので、人事部には「常識を持った人」、「優秀な人」が配属される傾向にあります。
問題を起こす社員や、不正なことをする社員は人事部に配属されません。
人事部で働くことは、従業員のお手本であるという自覚を持てるので、モチベーションの向上に繋がります。
人事部に異動するために必要なスキルや資格、適性はある?
人事部は特別なスキルや資格を持っていなくても、異動することができます。
人事部に異動したいと思っているなら、未経験でも異動することは可能です。
ただし、以下のようなスキルや資格を持っていれば、異動できるチャンスが増えるでしょう。
・一般的なPCスキル(Excel、Word)
➡人事部では細かくて複雑な業務が多く、PCスキルが皆無だと、かなり苦労します
・労働法や税法の知識
➡労働基準法や所得税の仕組みや知識は、人事部においてかなり役立ちます。
・社会保険労務士の資格
➡人事部の業務に精通している資格です。他にも安全管理者や衛星管理者の資格も役立ちます。
未経験の人にとって、法律の知識や資格取得はハードルが高いので、PCスキルの向上が一番オススメです。
なお人事部の仕事は、知識の習得も大切ですが、それ以上に実務の経験が重要になります。
実際の業務を通じて、知識や経験、判断力を養っていくのです。
ですので、資格やスキルを持っているから、人事部の仕事が完璧にできることはないので、注意しましょう。
それでも知識やスキルがないよりは、ある方が絶対に良いですし、異動する際のアピールには使えるので、
勉強しておくのはオススメです。
また、人事部に向いている人もいれば、向いていない人もいます。
以下のような性格や特徴を持っている人は人事部の適性があると言えるでしょう。
<人事部に向いている性格・適性>
・細かい作業や複雑な計算が得意
・口が固く、信頼できる人
・良い意味で普通の人
逆に上記に当てはまらないような人は、人事部に向いていませんし、配属されることもありませんね。
例えば、大雑把な人や個性的過ぎる人、ルールを守らない人は、いくら優秀でも人事部に向いていません。
人事部は、常識的な人が配属される部署です。
従業員の個人情報を扱う部署ですし、時には従業員の問題行動を取り締まるような役割もあります。
人事部の人間が自らルールを破ったり不正なことをしていては、機能しませんからね。
要するに、個性的で尖った人よりも常識的な考え、立ち振る舞いができる真面目な人が向いているでしょう。
人事部に異動したい時の手続き方法
人事部に異動したい時、どのような手続きをすればよいのでしょうか?
結論から言えば、特殊な方法はありません。
シンプルに異動願を提出するだけです。
通常の手続き方法は下記の通りです。
・上司に相談する
➡あなたのキャリアや希望を普段から伝えておき、人事部に異動したい旨を伝えましょう。
・会社の異動制度を利用する
➡自己申告制度を活用して、人事部に異動したい希望を申告しましょう。
・人事部の人と仲良くなる
➡人事部に欠員が出た際、あなたを補充対象として、推薦してくれる可能性があります。
上司に相談しつつ、会社の異動制度を利用するのが王道の手続き方法です。
異動願いを提出するだけでは希望を叶えるのは難しいので、日ごろから上司に相談しておくのがベストです。
なお、人事部の人と仲良くなっておくのも、かなり有効です。
人事部に異動させる時に、「知らない人」よりも「人間性が分かっている人」を異動させるのが一般的です。
人事部に異動したいなら、人事部長や人事課長と距離を縮めておけば、人事部への異動が実現しやすいでしょう。
人事部に異動したいけど、できないのであれば転職活動しよう
人事部に異動したいと思っても、実現しないこともあります。
そういった時は、転職することもオススメです。
転職であれば、異動と違って以下のメリットがあります。
<異動できない時に転職するメリット>
・自分のタイミングで転職できる(異動の場合、いつ異動できるか分からない)
・待遇や職場環境の向上が期待できる(異動の場合、給与や労働条件は一緒)
・視野が広がる(転職活動することで、自社以外のことや、世間のことを広く知ることが出来る)
人事部で募集をかけている企業を、転職サイトで探して、面接をうけてみましょう。
転職サイトに登録し、転職エージェントに相談すれば、希望に沿う会社を紹介してくれます。
なお個人的には、異動願いを出して、異動できる可能性を残しつつも、転職活動を進めておくのがオススメです。
運が良ければ異動できるでしょうし、異動を待っている間に、転職が決まるかもしれません。
人事部に異動したいけど、異動できないなら、
異動と、転職の両方の可能性を目指しておくのがベストでしょう。
さいごに:人事部に異動したい時の対処法
以上、人事部に異動したい時の対処法についてご紹介いたしました。
人事部に配属される人数は、決して多くありません。
異動願を出しても、中々、異動が実現しないのも、事実でしょう。
しかし、運が良ければ、未経験の人でも、異動や転職が可能な職種でもあります。
人事部に欠員が出た時に、あなたが候補者として選ばれるように、
会社や上司に異動したい旨を伝えておくのが有効です。
また、人事部の人と、日ごろから仲良くなっておくのもオススメの方法です。
そして、本当に人事部に異動したいのならば、異動だけでなく、転職することも検討しましょう。
個人的には、異動願を出しつつ、転職活動進めておくのがベストです。
転職活動に関しては、内定を貰った後に、最終的な判断をすれば良いのですから、
いつでも転職できるような状態にしておくのが、あなたの可能性を広げる方法だと思います。
ぜひ、可能性を捨てずに、頑張ってみてください。
以上、さいごまで読んでいただきありがとうございました。
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