派遣社員でもいきなり部署異動することはあるのかどうか、疑問に思いますよね。
特に、以下のような悩みや不安を抱えているような人は多いのではないでしょうか?
・派遣社員だけど、部署異動したい
・派遣社員なのに会社都合で異動させられるのは問題ないの?
・派遣社員でもいいきなり部署異動することはある?
この記事では上記のような悩みや不安を解消できるよう、解説していきます。
私は人事部の仕事を10年以上経験し、派遣社員の雇い入れや、派遣会社との手続きに携わってきました。
そんな経験から、派遣社員でもいきなり部署異動することはあるのかどうか、解説していきたいと思います。
派遣社員でもいきなり部署異動することはある?
結論から言えば、いきなり部署異動することは原則、ありません。
その理由は、派遣社員が部署を異動する場合、必要な条件を満たす必要があるからです。
ですので、派遣社員をいきなり部署異動させることは、法律に違反します。
派遣社員は仕事内容や仕事の範囲などが、契約書であらかじめ取り決められているのです。
そのため、派遣先の会社の都合で異動させたり、仕事内容を大きく変更することはできないのです。
いきなり異動させるようとすれば、派遣元の会社が契約違反であることを派遣先に主張するでしょう。
というわけで、派遣社員が、いきなり部署異動することは原則ないのです。
<まとめ>
・派遣社員を異動させるには、いくつかの条件を満たす必要がある
・いきなり派遣社員を部署異動させることは法律違反
・派遣社員でいきなり異動させられそうになったら、派遣元の会社に相談しよう
派遣社員が部署異動する場合の条件
上記でも説明したように、派遣社員がいきなり部署異動することはできません。
なぜなら派遣社員の異動は労働者派遣契約によって原則、禁止されているからです。
いきなり部署異動することはできませんが、いくつかの条件を満たせば、部署異動することは可能です。
具体的な条件は下記の2つです。
・派遣社員と派遣先の企業(就業先)との間で合意があること
・契約期間が満了して、契約を更新するタイミングであること
この2つの条件をいずれも満たしていなければ、異動することはできません。
要するに、
派遣先の企業だけが異動を望んでも、ダメですし派遣社員だけが異動を希望しても、部署異動は実現しません。
通常、正社員であれば会社の都合によって、いくらでも異動をさせることが可能ですが、
派遣社員の場合は、企業と本人の双方の合意が必要になるんですね。
また、派遣社員は契約期間が定められており、その期間中に異動をさせることはできません。
現状の契約期間が終了し、新たに契約を更新するタイミングで新しい部署へ異動させることができるのです。
派遣社員でも部署異動したい場合は?
では、派遣社員の人が部署異動を希望する場合、実際にはどうすれば良いのでしょうか?
方法としては、派遣元の会社へ相談するのが一般的です。
しかし、場合によっては、派遣先(勤務先の上司or人事部)に伝えるケースもあります。
それぞれ解説してきますね。
派遣元の会社へ相談してみる
派遣社員の労働条件や労務相談を管理しているのは、基本的に派遣元の会社です。
ですので、困ったことや相談事があれば、派遣元に確認するようにしましょう。
派遣先の会社(勤務先の上司)に対する要望や手続きも、派遣元が代わりにやってくれます。
上司に相談しづらいことも、派遣元の会社であれば言うやすいですよね。
もし他の部署に空きがあったり、あなたの後任が決まりそうであれば、異動するチャンスはあるでしょう。
あなたの希望通りにすぐ異動できないかもしれませんが、
タイミングさえ合えば、不可能ではないので、派遣元に伝えておけば良いでしょう。
➡派遣元の会社に対してであれば、異動したい理由を正直に答えても、決まづくならないのがメリットですね。
派遣先(就業先)の上司や人事部に相談してみる
派遣先の上司との関係が良好であれば、異動を打診してみるのもオススメです。
あなたの信頼度や評価によっては異動できる可能性も高くなるでしょう。
派遣先の上司が、異動を取り計ってくれれば、派遣元への手続きなどもやってくれるので、話は早いです。
また、上司には直接言いづらかったり、異動したい原因が上司にある場合は、人事部に相談するのもOKです。
人事部は派遣社員の管理や派遣元との手続きなどを担っているので、相談すれば何かしらの対応が期待できます。
異動したい理由が、本人都合であれば、中々、異動することは難しいかもしれませんが、
困りごとや相談などがあれば、上司や人事部を頼るのは有効な手段です。
➡ただし、就業先での関係性やあなたの立場によっては、諸刃の剣になるので、注意しておきましょう。
自己主張し過ぎるのは、マイナスイメージに働きますからね。
派遣社員で異動したい時の対処法は、いずれも異動するにはタイミングが重要です。
特に、以下のような状況になれば、異動できる可能性はかなり高くなるでしょう。
・異動先の人員が不足している
・あなたの部署の人手が充足している
いずれも、異動を希望してすぐに実現できなくても、いずれチャンスが訪れます。
ですので、希望を伝えておくことは非常に重要な事と言えるでしょう。
伝えておけば、チャンスが来たときに、声をかけてくれますからね。
職場の上司から異動の提案をされたらどうすべき?
今度は、逆に派遣先の上司から異動を提案された時の対策です。
異動したいのであれば、異動すればOKですが、異動したくない場合の対応方法が重要ですよね。
なお、派遣社員の同意がない状態で、派遣社員を異動させるのは違法です。
しかし、上司から提案されたら断りづらかったり、決まづくなるのも嫌ですよね。
オススメの対応方法としては下記のとおりです。
・派遣元の会社に相談する
・派遣元の会社を変えて働く
派遣元の会社に相談してみよう
最も有効な手段が、派遣元の会社に相談することです。
派遣会社としても、法律を守る必要があり、派遣社員の立場を守るために対応をする必要があります。
派遣社員の場合、派遣元に頼ることができるので、かなり心強い側面があります。
その他にも、契約にない仕事や無茶な要望を言われたら、派遣元へ相談すればOKです。
派遣先の会社としても、派遣元から言われれば、真摯に対応せざるを得ませんからね。
➡一人で解決しようとせずに、派遣会社へ相談し、自分の代わりに勤務先へ伝えてもらうのがベストです。
派遣会社を変えて、別の派遣先で働く
派遣会社がまともに対応をしてくれなかったり、異動しないと契約更新されないケースもあるでしょう。
そういった場合は、派遣会社を変えて、別の派遣先で働くことも一つの方法です。
部署異動によって、希望しない仕事内容や人間関係に疲弊するよりは、新しい派遣先で働くのも良いでしょう。
今の就業先に特別な思い入れがないなら、あなたが望む派遣会社を選択すればいいでしょう。
➡昨今、どの会社も人手不足なので、派遣会社を変えても、いくらでも働き口はあります。
派遣社員の異動にかかわる注意点やアドバイス
では、さいごに派遣社員の異動に際して、注意点やアドバイスをご紹介します。
注意点、アドバイスは下記のとおりです。
・派遣先に自己主張し過ぎない方が良い
・異動打診されたら、時給や同労条件の見直しを求めるのもOK
・異動にこだわらず、派遣会社を変える方が効果的
派遣先に自己主張し過ぎない方が良い
異動したい場合や、異動したくない場合など、派遣先の上司に主張したいことはあるでしょう。
もちろん、言うべきことははっきりと言えばよいのですが、自己主張し過ぎるのは避けた方が良いでしょう。
自己主張し過ぎても、あなたがその職場で働きづらくなるだけですし、メリットがありません。
もし、要望を伝えるなら、派遣元の会社を通じて、伝えてもらうのがベストですね。
異動打診されたら、時給や同労条件の見直しを求めるのもOK
もし就業先の上司や人事部から異動を打診されたら、時給や労働条件の見直しを求めるのも一つの方法でしょう。
派遣社員は契約ごとに労働条件が異なりますので、あなたにとって良い条件を求めるのは当然です。
会社から異動を打診され、もし待遇に見合わないと思えば、労働条件の向上を伝えてみましょう。
異動にこだわらず、派遣会社を変える方が効果的
異動したいと思っても、中々、実現するには時間がかかります。
もし就業先の会社にこだわりや思い入れがないなら、派遣会社を変えた方が手っ取り早くて簡単です。
あなたの希望や求める条件に合う会社を探せば良いのです。
派遣社員の場合、この身軽さも一つのメリットです。
異動にこだわり過ぎず、派遣会社そのものを変えてみるのも良いでしょう。
さいごに
以上、「派遣社員でもいきなり部署異動することはある?」について解説しました。
派遣社員がいきなり部署異動することは、原則、ありません。
しかし、条件をみたせば異動することはあります。
そして、個人的な経験から言えば、部署異動した人は実際にいるのも事実です。
部署異動を打診されても断ることはできます。
逆に異動したいなら派遣元へ相談すればOKです。
もし、部署異動のことで、派遣元も派遣先もまともに取り合ってくれないなら、
派遣会社を変更して、働きはじめるのも一つの方法なので、覚えておきましょう。
あなたの選択肢を増やして、より良い人生を送ってください。
以上、さいごまで読んでいただきありがとうございました。
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